「枯山水(かれさんすい)」ってどんな庭? 今更聞けないお庭のアレコレ
クールジャパンで再発見! 日本庭園の素晴らしさ
クールジャパンで日本の良さを改めて知る機会が増えましたね。ちょっと前までは、クールジャパンといえば、アニメーションやオタク文化などが取り上げられていましたが、最近では日本伝統の文化に注目が集まっているようです。
盆栽や日本庭園にも外国人のファンが増えており、それを目当てに日本を訪れる方もいるとか。
日本庭園といえば「わび・さび」の世界。イギリスやフランスなどの庭園の派手さはないものの、奥深い味わいが魅力ですね。
とはいえ、日本人である私たちも日本庭園について、実は詳しく知らないのが実情。外国の人に質問されて、答えられなかったら日本人としてちょっと残念ですよね。
というわけで、今更ながら日本庭園について勉強してみたいと思います。
「枯山水」ってどんな庭? 今更聞けない日本庭園のアレコレ
日本庭園は日本の伝統的な庭園で、歴史は古く、飛鳥時代からあるといわれています。曲線による造形が特徴で、これは自然の風景をお手本にしているからです。
池を中心にして土地の起伏を活かす、または築山を築いて庭石や草木を配置し、四季折々に鑑賞できる景色を造るのが一般的です。
さて、旅行ガイドブックやテレビの日本庭園の特集などで「枯山水庭園が有名な」とか「枯山水が見事な」というフレーズがよく使われますが、いったい枯山水って何なのでしょう? 枯山水についてちょっと説明してみましょう。
「枯山水」は水を用いずに、石や砂などで水のある景色を表現する庭園の様式のこと。
そういえば、京都や奈良の寺院などで砂に美しい曲線の模様が施されている庭園をみたことがあります。あれが枯山水なんですね。特に京都の龍安寺北条庭園は、世界的にも有名な枯山水庭園です。
枯山水の進化の分岐は室町時代。室町以前は、石を組んで砂で水の波紋を表し自然の景観を模倣しただけだったそうです。
しかし、室町時代以降になると枯山水は、より抽象性を重視するようになり、庭園という狭い空間に世界観や宇宙観を表現した、壮大な世界を表すものに進化していきました。
枯山水で宇宙まで表現するとは……枯山水、恐るべしです。
知れば知るほど、奥が深い日本庭園。クールジャパンをきっかけに、私たちも日本庭園の良さを再発見してみてはいかがでしょう?